高齢者住宅のリフォームで失敗しない7つのポイント

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突然死を予防する安全な浴室の造り方

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【突然死を予防する安全な浴室のリフォーム】

 

 

日本ほどお風呂が大好きな国民はいないでしょう。かくいう、わたしもお風呂が大好きです。

 

消費者庁の発表によれば、家庭の浴槽での溺死者数は10年間で約7割増加し、平成26年に4.866人となっています。

 

そのうち、65歳以上の高齢者が9割を占めています。

 

浴室は、ヒートショックによる突然死や溺死、転倒による骨折など、事故が多く発生する場所。しっかりとバリアフリー化しましょう。

 

 

 

【浴室も寝室に近いところに】

 

水廻りのリフォームは、関係する職種が多岐にわたるため、費用だけでなく工期もかかります。そして、一度工事をしたら10年以上使い続けます。

 

将来に備え、寝室に近いところに浴室の位置を変えてしまうことも考えましょう。

 

 

 

【お風呂の広さと安全対策】

 

介護されることも考えると、浴室の広さは一坪欲しいところ。また、お風呂の工事は特に安全面への配慮が必要になります。

 

浴室と脱衣所(脱衣室)の床は同じ高さにします。戸は開き戸。床材は滑りにくいものにして、手すりも付けます。出入り口は有効開口幅を75センチ以上とります。

 

 

 

【浴槽は大きすぎず深すぎず】

 

バスタブ(浴槽)は、大きすぎたり深すぎたりしても安全性に問題があります。自分の身体に適した大きさの浴槽を選びます。

 

浴槽の高さがありすぎると、またぐのに大変。またぎやすく介助がしやすいのは和洋折衷タイプで、洗い場の床面から浴槽の縁までを40センチにする半埋め込み式がお勧めです。

 

洗い場と浴槽に敷ける滑り止めマット、入浴を介助するイスや手すり、縁につける移乗用の入浴ボードなど、役立つ道具も活用するといいでしょう。

 

 

 

【ヒートショック対策をしよう】

 

寒い冬、温かい部屋から寒い廊下にでるなど急激な温度差によって、血圧や脈拍に異常をきたすヒートショック現象。心筋梗塞や脳血管障害など、死につながる重大な疾患の原因になります。

 

ヒートショック現象は、室内の温度差によっておこります。

 

たとえば暖かい寝室と寒い廊下やトイレ。寒い脱衣所と暖かい浴室です。ヒートショック現象を防止するためには、脱衣所と浴室を同じ温度にします。

 

浴室をリフォームするときは、浴室暖房乾燥機を採用しましょう。既存の換気口を利用して、後付けもできます。

 

 

 

【家の中の温度差をなくしてヒートショック予防】

 

お風呂と脱衣所、寝室とトイレといった場所だけでなく、いっそのこと家全体の温度差をなくす手もあります。

 

建物の断熱性や気密性を高め、空間の温度差を小さくします。壁や天井に断熱材を補強し、窓には断熱性の優れたペアガラス(複層ガラス)のサッシを採用します。

 

床暖房をリビングやキッチン、トイレ、脱衣所に入れれば、室温のバリアフリー化も実現します。

 

自立して生活しやすいよう、水回り(風呂、トイレ、キッチン)を集約しておきます。

 

ヒートショックも考慮して、別室との温度差が少ない動線を考えましょう。

 

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