高齢者住宅のリフォームで失敗しない7つのポイント

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バリアフリー化でよくある大失敗

 

【高齢化社会の現状】

 

日本は、男女ともに世界有数の長寿大国になりました。そして、認知症や障がい者の人口が増加の一途をたどっています。

 

裕福なお年寄りの一部は、元気なうちから「サ高住」といった有料の老人ホームに入所します。資金が足りないひとは、特別養護老人ホームといった公的な施設に入所します。

 

加齢とともに身体機能が低下すると、自立した生活を送ることが困難になり、誰かの介助が必要になります。

 

仕事をもつ家族が高齢者の生活を支えることは困難です。この段階になると、施設への入所を考える人も増えます。

 

しかし、本当に高齢者は施設に入所したいのでしょうか。

 

実は、自宅で生活を続けたい、最後の時まで自宅に居たいと考える高齢者は多いのです。

 

 

 

【なぜバリアフリー化が必要か】

 

自宅にとどまって生活を続けたい高齢者が多くても、現実には施設に入所するしかない人たちがいます。

 

その原因が、住宅のバリア(障壁)にあります。

 

つまずきの原因になる敷居の段差。起き上がるのに大変な畳と布団。遠いトイレ。上るのが憂うつになる階段。寒いトイレや浴室。しゃがむ姿勢での和式便器。

 

そして、無視できないのが家庭内での事故。転倒での骨折や、浴室と脱衣所での急激な温度差による心臓マヒで、毎年交通事故の何倍ものお年寄りが亡くなっています。

 

そこで、お年寄りが安心して暮らせるよう、障壁を取り除く(バリアフリー化)が必要です。

 

 

 

【よくあるバリアフリー化の大失敗】

 

よくあるバリアフリー化の失敗が、本人がどう使うか聞きとりや身体状況を確認しないのに、とにかく手すりを付ければ安全と工事してしまうこと。

 

右手がマヒしている人が使うのに、廊下の右側に手すりがあっても役に立ちません。

 

また、工事する職人も「とにかく手すりを付ければいい」と、使わない、使えない場所に手すりを取り付けてしまう。邪魔になるだけで、まったく意味のないところに手すりがあったりします。

 

このような失敗をしないための注意点を挙げておきます。

 

・本人の動作確認や要望を聞いて手すりを設置する
・メーカーの説明をうのみにしない
・「ただ取り付ければいい」で、手すりを設置させない
・手すりを付けたい場所に下地補強をしておく

 

 

 

【バリアフリーとユニバーサルデザインの違い】

 

バリアフリーは、精神的・物理的な障壁(バリア)を取り除くこと。しかし、健常者にとってはトイレや浴室の手すりは邪魔でしかありません。車イス用のキッチンも使いにくい場合があります。

 

そこで、すべての市民が利用できるように初めから障壁のないものを作るのが、ユニバーサルデザインです。

 

 

 

【ユニバーサルデザインの7原則】

 

・誰にでも使用でき、入手できること
・柔軟に使えること
・使い方が容易にわかること
・使い手に必要な情報が容易にわかること
・間違えても重大な結果にならないこと
・少ない労力で効率的に、楽に使えること
・アプローチし、使用するのに適切な広さがあること

 

 

 

【バリアフリーデザイン6つのキーワード】

 

・知ること
・再考すること
・生かすこと
・シンプルでわかりやすいこと
・オープンであること
・フレキシブルであること

 

 

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